理事長挨拶

「光」の未知領域に挑む研究を多面的に支援し、
人類の未来に欠かせない光科学技術の発展に貢献しています。
光科学技術研究振興財団は、1988年(昭和63年)に、光科学技術の高度化と新しい科学の創造に貢献するとともに、光科学技術の振興を図り、もって科学技術と産業経済の発展に寄与することを目的に設立されました。
 
「光」そのものの本質については未だ解明されていない面が少なくありません。
その未知なる領域の研究をさらに進め光科学の知見を蓄積することができれば、それを応用した光技術の開発も大いに促進されることになります。そして、今まで人類が知り得なかった物理理論や新しい科学の創造も実現できるはずです。

例えば、光に関わる技術のうち、光を「光子」としてとらえる「フォトニクス」という技術は、光の持つさまざまな特性を利用し、産業の発展と社会生活の向上を担う Key Enabling Tecnology すなわち「将来の発展を約束する技術」とまで言われるようになりました。特に、来たるべきIoT社会に欠かせない要素技術として、ますますその重要性が高まっています。
本財団では光科学/光技術にまつわる社会的学術的に要請の高い研究を独自に進めると同時に、秀でた研究者への顕彰や優れた研究に対する助成を通じて次世代を担う若い研究者を支援しております。また、研究会や講演会、国際シンポジウムの開催などを通じて光科学/光技術の普及啓発に努めるとともに、若い研究者たちが国境を越えたネットワークでつながり、切磋琢磨できる環境づくりに取り組んでおります。
 
本財団は、これからも時代の変化に対応しつつ、光科学/光技術の新たな世界を拓く研究活動の支援と人材育成に尽力してまいります。
理事長 晝馬 明